こんにちは カズです
珍しい銃のカスタム依頼が入りましたので紹介しようと思います
Action Army のt10(TACTICAL10)という銃です
アマゾンリンクを貼ろうと思いましたが、なかったので近くのショップ等に行ってみてください
この銃の依頼は何度かやっているのですが、記事を書きながらやるのは初めてなので一つ一つ順にやっていきます
ですが、VSRと同じところは省略します
状態チェック
ある程度使っていた銃ということなので初期不良等はなさそうですが試射していきます
ちなみに、新品VSRの依頼なら一発も撃たずに分解します。シリンダー周りに手を加えないとピストンに傷が付くんですよね
さて、この銃の状態は、、、
コッキングは重ため、どこか引っかかってる感じ
初速はゼロホップで88
ちょっと強くすると85~80
真ん中くらいで70
それ以上強くすると弾詰まり
んーーー
この症状はホップの掛かりが強すぎるか、どこかでエア漏れして強い圧力がかけれていないかのどっちかだろう
海外仕様のままスプリングだけを弱くしたか、もしくは作りが悪いか、、、という感じ
前回も似たような感じだったので、前回と同じくシリンダーが怪しいと思ってる
外で試射をしてないので、弾道はわからず
分解
状態がわかったので分解していく
ストックと銃身の固定は3か所
マガジンキャッチの前、ダミーマガジンスペースの前、トリガーの後ろ
銃先のカスタム
ばらし方はVSRと一緒
下のネジと、トップレールの一番前のネジを外す
チャンバーブロック、ホップ調節レバーも外す
チャンバーブロックナットは入っていない
アウターバレルの加工
チャンバ―まで取り出せたらアウターバレルの根元を1㎜ほど削る
こうすることでチャンバーにシリンダーノズルを押し込む形になり、気密アップ
ノズルの先端がVSRより太いので、しっかり押し込むとかなり強く密着できる
インナーバレルとマズルの固定
マズルは銃の先端のパーツ
このマズルとインナーバレルがきっち固定されないと、それだけで弾が散ることに、、、
取り外して確認すると、スカスカ状態
マズル内径 8.7㎜
インナーバレル外径 8.5㎜
0.1㎜厚のアルミテープを巻いて8.7㎜に合わせておく
ちなみに、インナーバレルのテーパー加工はすごくきれい
長さはプロスナと一緒
チャンバー
この辺もVSRと一緒です
組み立ての段階で、ねじがネジ穴に噛んで削れてる、、
ちょっと作りが荒いかなー思うチャンバー
鋳造で表面がぼこぼこしてる。性能には問題なさそう
あと、ホップ調節のクリックするやつがちっちゃいボール。初めてやったときこのボール無くしたから要注意
ホップ関係
ホップ機構は、長掛レバー(押し面は曲面)と点ホップ
状態確認の時に思った強いホップを持つ個体ではなさそうだし、相性は決していい選択ではない、、かな、、
ゴムの硬さはちょっと硬い
VSRのノーマルと比較
左がt10、右がVSR
切り欠きの比較
上がt10、下がVSR(プロスナ)
ホップ窓の切り欠きはちゃんと長掛ホップように広く削られている
ちなみに、VSRのノーマルインナーバレルはGスぺ、プロスナともに長掛ホップと使うには加工が必要
今回はホップチャンバーとホップレバーをVSRのノーマルパーツに取り替えることにする
ホップレバーの固定
レバーの軸穴 3.6㎜
チャンバー側の軸 3.1㎜
レバーの幅 5.3㎜
チャンバー側の隙間 6.0㎜
アルミテープで隙間をなくします
組み立て、戻す
全部組み立て、インナーバレルにゴムもまいて、、戻そうと思ったらバレルスペーサーで突っかかる??
加工がのこぎりで切ったみたいにギザギザの状態
性能には関係ないけど、、これはあまりよろしくないので、滑らかにならす
これで銃先は終了
この状態で初速を測ると、、
初速はゼロホップで86
ちょっと強くすると80
真ん中くらいで65
Maxより手前でで弾詰まり
遅くなった
ホップは0.28に合わせたので当初の物より強くなっているはずが、この初速の変動はVSRのシリンダー内のエア漏れがひどい時と一緒
ちょっと心配
トリガー周りのカスタム
セットピン(シリンダーリリースレバー)を抜いてシリンダーを外す
シリンダーでこすれて削れていた
コッキングが重かった原因はこれだろう
トリガーボックスを外します(ねじ二つ)
ここの形状がVSRとは違う。こっちのシアーは削れてなくてよかった、、
かなり硬い金属だと思う
形状はPDIのνトリガーとおんなじですね
なので、t10にはトリガーロックピンがない
シリンダーレシーバーの方にはトリガーロックピンを入れる穴は開いてるのにね
これがないとコッキング中でも、ボルトハンドルが戻っていなくてもトリガーが引けるので取扱注意
ちなみに、自分のVSRも取り外してついていない
トリガーボックスの中はスプリングの交換
このトリガーボックスにはトリガープルを調整する機能はついていても、トリガーストロークを調整する機能はついていない
なので、トリガーのこの位置に鉄板を貼るとトリガープルの調整がストロークの調整機能になる
Beforeの写真は取り損ね、、
元に戻して、、
セットピンはPDIの物を注文して届いたら加工して取り付け
届くまでは削れたか所を滑らかに成形しなおして応急処置で使ってみる
シリンダーのカスタム
分解防止ピンがないのでシリンダーオープナーで開けれる
開けると、プラスチックの削れカスが、、、
シリンダーはきっちりバリ取りします
ピストンの形状は、吸排気タイプ??名前を忘れたけど、ピストンヘッドに穴が開いててゴムを内側から空気が押すことで気密を取るタイプ
塗られていたのはシリコンオイルのみ
このタイプはグリスが使えないから気密が取りにくいけど、使い方をちゃんとすれば効果は出る
このタイプのピストンは本来、強いバネで高圧力かかかるところや、電動ガンのようにピストンスピードを速くするところに使ってはじめて効果が現れるもの
カスタムされた電動ガンや、海外のSRならわかるが、今回の銃のパワーではエアがだだ漏れしてるだろうから初速もああなるのは納得
基本的にSRは電動よりシリンダー容量が大きいしバレルも長いのでバネは弱くなっている
このタイプは気密を取ろうとグリスを塗ると空気穴をグリスが逆流して、チャンバーに流れ込むし、そもそも1jのSRじゃ使い物にならないし、、、、、、
そこで
シリンダーヘッドの形に合わせてオリジナルのエアダンパーピストンに成形
あとはピストンの内径がでかくてスプリングの遊びが大きいのと、、スプリングガイドも細くてこちらもスプリングに遊びがあるのと、、スプリングがVSRより2㎝くらい長くて通常状態でゆがむのとで、
撃った時にバネなりがひどいので、、
スプリングに短いスプリングをかませて硬めのグリスを塗って強力なバネなり対策を施工
一応この時のピストンの重さが14g
VSRのノーマルピストンは18gだから少し軽い
リアルショックは確か70か80くらい
この状態で初速を測ると、、、
ゼロ 92
中間 87
最強 79
大体プロスナと一緒
ちょっとだけ強ホップのパワーロスが大きいのか気になる
音もピストンの打撃音はうまく消えてるみたい
ピストン内のパワーバランス調整
Kカスタムの最重要ポイントとなるパワーバランスを整えていく
ウエイト追加、スペーサー追加、計測
追加、計測、削減、計測、、、
どうしてもうまくいかない、、、
0.25付近でパワーは出せるが0.28に合わせられない
ピストンが太いので、巻ける重りに限界があり、ピストンの内側に重りを入れると、スプリングの基準長が短くなるので初速オーバー
参考までにプロスナには50gのピストン
Gスぺには40gのピストンがだいたいちょうどいい
スプリングを変えるか、、、
ピストンを変えようにもトリガーが特殊だし、、、
ひらめきが生んだ可能性
今ある問題点
・スプリングの力を生かしきれない
・ウエイトを上げきれない
いい点
・アウターバレルがGスぺと一緒(太さが変わらない)
・エアダンパーピストンを導入済み
そこで、、、
インナーバレル切る??
・アウターバレルの太さが変わらないからバレルスペーサーでセンターが取れる
・ウエイトが少なくて済む
・バネレートを上げることがあってもエアダンパーがあれば音も振動も抑えられる
・発砲音が大きくなるが、短くなったところにサプレッサーを内蔵できる??
依頼主に連絡
パイプカッターで切り、バリ取りと研磨
先端にスペーサーを固定し、重りも付け直し
銃口からサプレッサーを組み込み
一度今の状態で初速を見る
ピストン36g スペーサー5㎜
82 85 86
めちゃめちゃ安定する
そして音が静かーー
でもパワー不足になったので
Gスぺのノーマルスプリングに交換
ピストン36g スペーサー0㎜
92 94 94
これはいい!!
スペーサーを2㎜入れて
95 97 95
0.28では
82~83ちょっとで落ち着く
最速も真ん中より強めの0.28適正ホップ付近
完成
見た目と性能やば目の銃が完成した
おそらく
精度は文句なし
飛距離文句なし
静かさ文句なし
見た目文句なし
使用感ちょっと重い、ごつい笑
、、、になったはずなので週末サバゲーに行きながら試射してみよう、、
追記(実射動画)
試射した動画
お初です。
時折拝見しカスタム参考にさせて頂いています。
T10、斬新なデザインのライフルですねぇ
好きだわ
中身は略略VSR-10の様で(笑)
それでも、海外メーカーらしく
ピストンにアイデアを盛り込んできますね
バキュームピストン効果もありそうで
こいつなら、既に飛距離も精度も高そうだ
マルイも次期モデルを出さないと!
爆音とかアホなモデル出してないで(笑)
これが本家、日本の技術じゃぁとね
あぁそれから、
YouTube投稿されてますか?
ではでは
コメントありがとうございます
Youtubeやってますよ